はじめに
2022年6月の法改正により、100g以上のドローンは原則として機体登録が義務化されました。これにより、従来よりも管理体制が厳格化され、登録を行わないまま飛行することは違法となっています。
一方で、実際の現場では「登録のやり方が分からない」「DIPS2.0の操作が複雑」「どの情報を入力すればいいか迷う」といった声も多く見られます。
本記事では、ドローン機体登録申請について、制度の基本から具体的な入力手順、実務上の注意点まで、できる限り詳細に解説いたします。
機体登録制度の概要
ドローンの機体登録制度は、航空法に基づき導入された制度であり、無人航空機の所有者情報を国が把握することを目的としています。
対象となるのは、以下の条件を満たす機体です。
・100g以上の無人航空機
・屋外で飛行させる可能性があるもの
登録を行うことで、機体ごとに「登録記号(JUから始まる番号)」が付与され、この番号を機体に表示する義務が生じます。
登録が必要となる理由
制度導入の背景には、以下のような事情があります。
・事故発生時の責任所在の明確化
・危険飛行の抑止
・不審飛行への対応強化
特に都市部やイベント会場周辺では、無許可・無登録の飛行が問題視されており、登録制度はその抑止力として機能しています。
登録しない場合のリスク
機体登録を行わずに飛行した場合、航空法違反となります。
具体的には、以下のリスクがあります。
・罰金(50万円以下)
・行政指導や業務停止リスク
・事故時の責任増大
業務で使用している場合は、信用問題にも直結するため、確実な対応が求められます。
登録申請に必要なもの
機体登録を行うためには、事前に以下を準備しておく必要があります。
個人の場合
・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・メールアドレス
・クレジットカード等の支払い手段
法人の場合
・法人情報(商号・所在地)
・担当者情報
・法人確認書類
機体情報
・メーカー名
・型式
・製造番号
特に製造番号は入力ミスが多いため、事前に正確に確認しておくことが重要です。
DIPS2.0とは
機体登録は「DIPS2.0(ドローン・ラジコン機の登録システム)」から行います。
このシステムでは、以下の手続きが可能です。
・機体登録申請
・登録情報の変更
・更新手続き
・抹消手続き
すべてオンラインで完結するため、正しく操作すれば郵送は不要です。
アカウント作成の手順
まず最初にDIPS2.0のアカウントを作成します。
主な流れは以下の通りです。
- メールアドレス登録
- 認証コード入力
- パスワード設定
- 利用者情報の入力
ここで入力した情報がそのまま登録情報に反映されるため、誤入力には注意が必要です。
本人確認の方法
アカウント作成後は本人確認を行います。
主な方法は以下の通りです。
・マイナンバーカード(最もスムーズ)
・運転免許証+顔認証
・郵送による確認
マイナンバーカードを使用する場合は即時完了しますが、それ以外は時間がかかるため、余裕を持って対応する必要があります。
機体登録の入力手順(詳細)
ここからは、実際の機体登録手順について詳細に解説します。
STEP1:新規登録の選択
ログイン後、「無人航空機の登録申請」を選択し、新規登録を開始します。
STEP2:機体情報の入力
以下の情報を入力します。
・メーカー名
・型式名
・製造番号
既存機種の場合は候補が表示されるため、該当するものを選択します。
注意点として、
同じ型式でも製造番号は必ず個別入力が必要です。
STEP3:所有者情報の確認
アカウント情報が自動反映されますが、誤りがないか確認します。
法人の場合は、担当者と法人情報の整合性も確認が必要です。
STEP4:使用目的の入力
使用目的を選択します。
・趣味
・業務
ここは飛行許可申請にも影響するため、実態に即して選択します。
STEP5:リモートIDの設定
リモートIDについては以下の選択肢があります。
・内蔵型
・外付け型
・免除対象
2022年6月以前の機体は条件により免除されるケースがありますが、適用条件を正確に確認する必要があります。
STEP6:申請内容の確認
入力内容を最終確認し、問題がなければ申請を行います。
ここでの入力ミスは後の修正手続きにつながるため、慎重に確認します。
手数料と支払い方法
機体登録には手数料が発生します。
主な支払い方法は以下の通りです。
・クレジットカード
・インターネットバンキング
・ATM
オンライン決済の方が手続きが早く進みます。
登録完了までの期間
申請後、通常は数日程度で登録が完了します。
ただし、以下の場合は時間がかかることがあります。
・本人確認未完了
・入力内容の不備
・混雑時期
特に年度末などは処理が遅れる傾向があります。
登録記号の表示義務
登録完了後は、付与された登録記号を機体に表示する必要があります。
表示ルールは以下の通りです。
・外部から確認できる位置
・耐久性のある方法
・容易に剥がれない
シールや刻印などが一般的に使用されます。
リモートIDの実務対応
リモートIDは、機体の位置情報などを外部に発信する仕組みです。
対応方法としては以下があります。
・内蔵機体を使用する
・外付け機器を装着する
未対応のまま飛行すると違反となる可能性があるため注意が必要です。
よくあるミスと対策
実務上、特に多いミスは以下の通りです。
・製造番号の入力ミス
・所有者情報の誤り
・リモートID区分の誤選択
これらは審査遅延や再申請の原因となるため、事前確認が重要です。
登録後に必要な管理
登録後も以下の管理が必要です。
・情報変更時の届出
・有効期限の管理
・機体の追加登録
特に法人では複数機体の管理体制が重要となります。
変更・更新・抹消手続き
登録後に発生する主な手続きは以下です。
・住所変更
・機体譲渡
・廃棄
これらはすべてDIPS2.0から対応可能です。
業務利用におけるポイント
業務で使用する場合は、以下が重要です。
・機体ごとの管理台帳
・操縦者との紐付け
・許可申請との整合性
登録情報と許可内容が一致していないと、実務上のトラブルにつながります。
行政書士に依頼するメリット
自分で登録することも可能ですが、専門家に依頼することで以下のメリットがあります。
・入力ミスの防止
・スムーズな手続き
・許可申請との一体対応
特に複数機体や法人の場合は、効率面で差が出やすいです。
まとめ
ドローンの機体登録は、現在の運用において必須の手続きです。単なる形式的な登録ではなく、運用管理の基盤となる重要な要素でもあります。
正確な情報入力と適切な管理を行うことで、トラブルを未然に防ぎ、安全な運用につなげることができます。
これから登録を行う方は、本記事の内容を参考に、確実な手続きを進めてください。


